ネットで洗い出し仕上げを見たので参考にしてやってみた。プロの技は広い範囲を経験によってホースで水を掛けてスポンジで拭って仕上げる。私は初めてなので、しっかり玉石の周囲が埋まって、表面だけが洗い出されるように、両サイドのガイドラインに面木を使って雑巾で抑え込むように拭ってみた。磨きだしにはスポンジを使った。
面木をガイドラインに使う方法は大成功だった。面木と云うのは角材の木口の対角線上を二分して三角の棒を2本取ったもので、屋根工事の棟を巻くときに使う。
もう一度小石を埋め込む作業から再現してみます。溝は深さが7cmくらい、幅は4〜5cmくらいで底は平たがねの刃一枚分くらいになりますが、丁寧に仕上げた溝壁は垂直に近く、(底の方も幅)4cmくらいです。パサで埋めて見えなくなるのでそんなに厳格に水平、垂直に拘ったわけではありません。
10cmほど掘ると簡易コンクリート舗装層を突き抜けて真砂土層になり、水も浸み込みやすくなるのですが、今回は半片煉瓦ではなく表面に小石を並べてモザイクにするのでそんなに深さは必要としませんでした。必然的に三方がコンクリートの水路の形になります。尤もパサが固まれば雨水は表面の数mmの窪みを流れることになります。
そのための自然傾斜はもともとついている地形です。
小石・おはじきの埋め込みモザイクから洗い出し仕上げまでの一部始終

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(3)
(1)中央におはじきが2枚、両サイドに小石を並行に並べたデザインです。水糸は張っていますが、実際の埋め込みで真っ直ぐにすることは難しく、縦横を規則的に切り替えるパターンの方が無難です。手前はすでに施工を終わったヵ所です。不慣れで手際よく作業ができないので、パサが固まってしまわないように1メートルごとに区切って作業を進めました。水糸に沿ってパサ(少し湿らせたカラ練り。セメント1対砂4)を軽く山盛りにします。
(2)はみ出したパサを板で寄せて三角山にします。
(3)上から木を当て、ゴムハンマーでしっかり叩き込みます。

(4)

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(4)はみ出したパサを箒で掃き寄せ、また上から木をあてがって叩きます。
(5)二回ほど寄せて、上げて、叩いてを繰り返し周囲より数mm低いモザイク床ができました。
(6)大きい石を縦に、扁平の石を横に、細長い石を両脇に2個ずつ、色を左右で同じになるように、頭が出ていても深く材料が埋まるように鏝の柄で軽くたたき込んでいきます。
一日経過して、埋めた小石が動かなくなっていると仕上げがやりやすい
翌日の洗い出し仕上げの作業手順です。前日のパサが一部1(セメント)対4(砂)のところと1対5のところがあって、モルタル色ではなく、茶色っぽい川砂そのものの色が表面に浮いている個所が気になっていました。今どきのセメントは糊が入れてあって、モルタル色ではないところでも砂粒がくっついていました。手で触っても形は崩れません。勿論車が踏めば強度はありませんが、煉瓦や小石の埋め込みなどは砂にちょっと湿り気を加えて、セメントを控え、かなり配合を落としても後から水を撒いておけば、くっつくようになっています。

(7)

(8)

(9)
(7)2日目です。面木(三角材)で両サイドの幅を確定します。上からブロックで押さえておけば、型枠の役目をします。洗い出しが終わるまでこの枠は動かしません。
(8)中の石の状態を拡大した様子です。かなり浮き出ていますがセメントの中の糊でくっついています。
(9)上からモルタル(骨材の砂は篩に掛けて粒が揃えてあります)を入れて面取り鏝で石の表面まで押し広げます。浮いている面木の下にも抑え込みます。石は全く見えませんが構いません。

(10)

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(12)
(10)雑巾(古タオル)で表面をぬぐって石が見えてきました。
(11)(12)水に浸したスポンジをしっかり絞って軽く何度も拭(ぬぐ)います。丹念にスポンジで拭いていくと模様がきれいに出てきます。

(13)

(14)

(15)
(13)(14)両サイドの盛り上がったモルタルを面取り鏝で一度だけ外側に撫でつけて押さえます。何度も遣るとラインが崩れます。
(15)余ったモルタルは適当に窪地に擦り込んで完成です。2mmほどの両サイドの段差の形を保護するために一日上からコンパネで覆っておきました。

para1002n(ぱら仙人)
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