市販囲碁ソフトはヨセが甘いらしい。手の大きさで打っていないからだそうだ。最終盤の小ヨセで、もう既に逆転の可能性がなければ、1目も半目も大差なく、小さな手でも、勝率が高く出る。打つ手の価値を大きさで決められない。負けているときも然り。昔は、逆転のチャンスを狙って、少々無理でも奇妙でも、なりふり構わず打っていたし、そのような説明もされていた。
天頂7Zenは下手相手の置き碁でも、不利な状況をじっと我慢して淡々と打つようになった。
黒11白12の交換は先にあるものとしてテスト原図に採用
形勢が良ければ、緩むこともあるが、半目を割り込んで、逆転はあり得ない。そういうイメージがあったが、そうでもないらしい現象が起こった。
パスの後、天頂7Zenが不要な手入れで逆転半目負け
本来なら、半目勝っていた状態なので、パスに応じて天頂7Zenもパスすれば、そのまま無事に終局のはずだった。不要な手入れで逆転半目負け。銀星17深層学習相手でも、銀星囲碁18相手でも、何度やっても同じ現象が起こる。正直何が起こっているのか理解ができない。
あの天頂7Zenが何でという感じ。
ここから
(
;FF[3]GM[1]AP[PocketGoban Ver 0.999]
SZ[9]PB[本木天頂7Zen120秒]PW[銀星17深層学習]
DT[2019-6-1]
RE[W+0.5]KM[3.5]
AB[ga][ha][cb][hb][cc][dc][gc][ad][dd][ed][gd][de][fe][ge][bf][df][gf][hf][cg][eg][bh][eh][ei][fi]AW[ca][bb][db][eb][fb][gb][ib][bc][fc][bd][fd][ae][be][ee][ef][ff][if][bg][fg][gg][hg][fh][hh][gi]
;B[da];W[ba];B[ie];W[ig];B[ic];W[ag];B[ah];W[af];B[cf];W[hd]
;B[hc];W[dh];B[ch];W[ce];B[fa];W[ea];B[ec];W[da];B[ab];W[ac]
;B[cd];W[di];B[dg];;B[ci];;
)
ここまで
中国ルールと日本ルールではヨセの手入れの考え方が違う。
日本ルールでは、自陣に過剰な手入れをすると1目損になる。中国ルールでは、生きている石の中(自陣)にある石も地と合計して数えるので、不必要な手入れをしても、地(囲んだ地と生き石の合計数)は減らない。
自陣に余計な手入れをしても、損にならない中国ルールの方が、制約条件が減るので、コンピュータには都合のいいルールだ。天頂にも、銀星にも、中国ルールか日本ルールか選べる機能はついていない。最強Zeroでは、新規対局設定画面で、ルールを選べる。
天頂7Zenは、ここまで強くなっていて、不利な状況でも淡々と真面目なヨセができるようになっているのに、いまだに動きが中国ルールのままではちょっとずるいと思う。小ヨセの最終盤で、人間が強制的に止めなければならないシステムを残しておくのは、やはりずるいよ。日本ルール圏で売られている囲碁ソフトなのに、中国ルールに逃げ込まないでほしい。
更にガチガチに眼を持っているパターンでもテストしてみた
手番を変えて黒銀星囲碁18、白天頂7Zen、コミ無し。天頂7Zenが生かして打って銀星囲碁18の黒1目勝ち。
ここから
(
;FF[3]GM[1]AP[PocketGoban Ver 0.999]
SZ[9]PB[銀星囲碁18]PW[天頂7Zen九段]
GN[詰碁44期碁聖戦本戦2回1局黒本木白黄右上]DT[2019-5-31]
RO[1]GC[新聞棋戦の右上隅の詰碁対局]KM[0]
AB[ga][ha][cb][hb][cc][dc][gc][dd][ed][gd][de][fe][ge][bf][df][gf][hf][cg][dg][ah][bh][dh][bi][di][ei][fi]AW[ca][bb][db][eb][fb][gb][ib][ac][bc][fc][bd][fd][ae][be][ee][ef][ff][if][bg][eg][gg][hg][eh][fh][hh][gi]
;B[da];W[ea];B[ec];W[hc];B[hd];W[ic];B[id];W[ie];B[ia];W[ba]
;B[fa];W[da];B[ic];W[af];B[ag];W[ce];B[cf];W[ig];B[cd];W[he]
;B[tt]
)
ここまで

para1002n(ぱら仙人)
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