何体あっても困りませんし、あればあるほど嬉しくなるのが怪獣ソフビ……
今回もまた御縁あって、新たな怪獣を我が家に「お迎え」することができました。

それが、こちら!
フィギュア・ブーム華やかりし90年代後半にリリースされたベアモデル初期の傑作、
『スペクトルマン』に登場した“
天才怪獣・ノーマン”のソフビ人形です。

海外SF小説の傑作『アルジャーノンに花束を』の内容を、怪獣ものとして翻案した
悲劇的なストーリー展開のインパクトと相まって、『スペクトルマン』怪獣の中でも
高い知名度を有しているのがこのノーマン。
劇中の縫いぐるみのイメージをよく捉えた、実にリアルな出来栄えです――

……と、それもそのはず。
本商品はもともと、リアル造形のレジンキャストキットとしてリリース予定だったものが
紆余曲折の末、レトロタイプソフビの一体として販売に至ったものであるとのこと。

ベアモデル初期商品の中では、異色のリアルさもそれならば納得がいき……
それでいて、レトロタイプのソフビ群と並んでも違和感なく仕上がっているあたりは
元デザイン&造形の独特な「緩さ」ゆえであり、同時に塗装の匙加減の賜物。
翻って言うなれば、ファンの間で語られる「レトロタイプ」「リアルタイプ」という括りは
案外あいまいな代物である、という一つの証座でもありましょうか(笑)。

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