新しい朝が来た、希望の朝だ!
千葉県松戸市も、それは何ら例外ではない――はずだった。
ピグモン「落合さん、おはようなの〜」
落合さん「はい、おはようございます、ピグモンちゃん♪」
ビーコン「ふぁぁ、おいらは今からお休みっス〜」
落合さん「どうせまた、エロゲかなにかで徹夜でもなさったんでしょう」
ビーコン「ヒヒヒ、わかるっスか?」

などと、のんびりとした日常の会話を交わしていると……
ズ、ズーンッ!!
突如、凄まじい轟音とともに、屋敷に大きな震動が走った!
ピグモン「きゃああああんっ!」
落合さん「なっ、何ですの!?」
すわ何事かと、慌てて屋敷の外に飛び出していった宙マンファミリーを……
更なる脅威と戦慄が待ち受けていたのだった!
ビーコン「ど、どひ〜っ!?」

おお、何と言うことだろう?
宙マンたちの眼前に広がっていたのは、見慣れた平和な松戸市の光景ならぬ
何処とも知れぬ謎の大砂漠地帯だったのだ!
ピグモン「はう、どうなってるのぉ?」
ビーコン「……お、オイラ、もう寝ぼけちまってるんスかねぇ?」
落合さん「まぁ、ビーコンさんの世迷言は毎度のことですけれど……
それにしたって、私たち四人が四人揃って、同じ夢を見て
同じ寝ぼけ方をする、なんてありえない事ですわっ」
宙マン「とにかく、ここがどこなのか調べてみる必要があるね――
そして、その前にまずは腹ごしらえだ」
落合さん「心得ましたわ、お殿様♪」
豪胆なのか、それとも単に呑気なだけなのか……
これほどの異常事態にあっても、しっかり朝食は欠かさない宙マンファミリー。
しっかり食べて元気をつけたところで、改めて調査に出発だ。

荒涼たる山と谷を、いくつか越えたところで……
ピグモン「あ、あそこに街があるの!」

そこは、目を見張るほどの壮麗な未来都市。
だが、建築様式の見事さに反比例して……街全体は閑散としていて、
人の気配はまるで感じられないのが不気味である。
ピグモン「はうう……宙マぁン、ピグちゃん怖いの〜」

ビーコン「う〜……こりゃ、いよいよもって“漂流教室”ってカンジっスかねぇ?」
落合さん「お止しになって下さいませ、縁起でもございませんわ!
せめて“オズの魔法使い”くらいで……(汗)」
宙マン「とにかく、みんなで徹底的に調べてみよう。
元の世界に帰るための手がかりが、何か掴めるかもしれない」
と言うわけで、手分けして「街」の調査に乗り出した一同。

ごくごく真面目に探りを入れている宙マン、落合さん、ピグモンらの一方で、
ビーコンはといえば、案の定……。

ビーコン「ふぇぇ〜……やっぱ、徹夜明けにこの運動はハード過ぎっスよ〜。
お仕事の方はアニキたちにお任せするとして、オイラはひとつ
じっくり仮眠でもとらせてもらうことにするっス〜」
ちゃっかりとサボリを決め込み、どこか適当な場所でごろりと横になろうかと
曲がり角をひょいっと曲がった時だった。
ドッギャアアアアン!!
ショッキングな効果音つきで、ぬっと現れた異形の怪人!

ビーコン「ど、ど、ど、どひ〜っ! 出た出た、出たっス〜!!」
その悲鳴を聞いて、宙マンたちも駆けつけてきた。
宙マン「君はいったい何者だ!?」
「ウハハハハ……俺は獣星人・ダブルマン!
宙マン、覚悟っ!」

これ以上の問答は無用だとばかりに、両手の鋭い爪をひらめかせて
宙マンめがけて野獣のように襲いかかってくるダブルマン。
宙マン「ぬうっ……止むをえん!」
謎の空間を舞台に……
またも、激闘の幕が開く!
気をつけろ、宙マン!

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