ある朝、目が覚めてみたら……
突如として、何処とも知れぬ不可思議な異世界へと
「宙マン屋敷」ごと漂着してしまっていた宙マンファミリー。
どうにか元の世界に帰る手立てを探る宙マンらの前に、突如として
「獣星人ダブルマン」を名乗る謎の怪人が現れ、宙マンに牙を剥く!
ダブルマン「宙マン、お前たちはここから生かしては帰さん!」
宙マン「そうはいくか!」
ダブルマン「死ねい、宙マン!」
宙マン「なんの!」
ダブルマンの怪光線を軽くいなし、反撃に転じる宙マン。
宙マン「でやぁーっ! 宙マン・ショット!」
ダブルマン「ひ、ひぎゃああっ……!!」
衝撃波の直撃に、あえなく吹っ飛ぶ獣星人。
やったぞ宙マン、大勝利!
落合さん「さすがですわ、お殿様っ♪」

ビーコン「イヤ〜アニキ、おかげで助かったっス〜」
ピグモン「はうはう〜、宙マンかっこいいの〜♪」
「ガハハ……喜ぶのはまだ早いぞ、宙マン!」

不気味な声に、はっと顔を上げる宙マンたち。
そこに現れたのは……なんと、新手の獣星人・ダブルマン二体!
ダブルマンB「宙マン、お前たちがここから脱出できることなど絶対にない」
ダブルマンC「何故なら、お前たちは一人残らずここで死ぬからだ!」
ダブルマンB「銀河連邦の英雄であるお前の首と血しぶきこそが、
我ら獣星人たちの総決起の狼煙となるのだ……
再び全宇宙に、獣星帝国が恐怖の名を轟かせるのだッ」
宙マン「そうか……お前たちは、宇宙犯罪組織マクーの残党、だな?」
ビーコン「……ま、マクーっスか!?(ガクガクブルブル)」
落合さん「宇宙刑事ギャバン様のご活躍にによって、首領のドンホラーもろとも
マクーの組織は瓦解して既に久しいはずですが……
悪い夢から覚めないお寝坊さんが、ここにもいたのですわねぇ!」
ダブルマンC「ハ、何とでもほざけ!」
ダブルマンB「お前たちのいるこの世界は、既に俺たちマクーの世界……
そう、お前たちはまんまと、俺たちの地軸転換マシーンによって
魔空空間に引きずりこまれた、というわけよ!」
ダブルマンのその言葉とともに――
それまでの青空が一転して、不気味な極彩色のエネルギーが渦巻く
奇怪な「魔空空間」としての本性を露にする!

魔空空間……それは一種のブラックホール。
あらゆる物理・事象がその均衡を喪い、不可思議なる因果律に支配された
まさに悪魔の空間なのである!

ビーコン「……こ、これは夢っス、きっと寝ぼけてるに違いねっス!
んじゃ、オイラは寝直すんで、あとよろしくっス〜」
げ し っ !
落合さん「こんな時に現実逃避している場合ですか、ビーコンさんっ!」
ダブルマンC「宙マン、家族ともども一思いに始末してやるぜ!」

更に、宙マンたちの目の前でダブルマンたちが一気に巨大化。
そう、この魔空空間においては……
獣星人ダブルマンたちは「魔空エネルギー」を得て、
地上の三倍のパワーを持つことができるのだ!
ダブルマンB「ガハハハ、見たか宙マン、俺たちの力を!」
ダブルマンC「恐れおののきながら、地獄へ落ちな!」
宙マン「むう……っ!」
マクー残党の邪悪な罠。
危うし、我らの宙マン……
果たして、魔空空間からの脱出なるか?

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