小サイズにみっちり詰まったリアル造形の高密度と、バラエティ豊かな顔ぶれが
ずらり揃ったラインナップで、早くも評判の「ウルトラ怪獣シリーズ500」……
その華々しいデビューは、30年以上の長きに渡り、時代毎のウルトラキッズらの
よき友であり続けてくれたバンダイの一大ロングセラー「ウルトラ怪獣シリーズ」、
即ち840円ソフビのノウハウや販路などをストレートに受け継ぐことができたという
恵まれた境遇にも支えられていることを忘れるわけにはいかないでしょう。

そんな旧「ウルトラ怪獣シリーズ」ソフビの最初期・1983年リリース組の中でも
映像作品のイメージにほど近い「らしさ」と、玩具的な愛嬌を程よく両立させた
造形における匙加減の妙で、当時から出来の良いソフビとして高評価を得ていた
“
光熱怪獣・キーラ”君のソフビ人形は、去る
2008年1月の時点において既に
一度リペイントの手を加えてはいたのですが……

先のキングボックル同様、やはり最初のリペイント時から6年以上もの時が経ち
塗膜のダメージも目だって参りましたので、そんな剥がれその他の補修も兼ねて
このたび、再度のリペイントを施すことに致しました。
で、塗りあがりましたのがコチラ!

同色によって塗装ダメージの激しい箇所や剥がれ部分にちまちまレタッチを施せば
それだけで作業は終了――出来なくもないのですが、なんせ最初に塗装したのが
6年以上も前だけあって、当時の色レシピなどは綺麗さっぱり忘れていますし(笑)
同じことをバカ正直に繰り返すのも「遊び」としてはつまらないんですよね。

てなわけで、「今回また新たに作った色」をダメージ箇所以外にも塗ることにより
結果的に全面的なリペイントとなったキーラ君です。

前回は茶系の塗料のみを使用して、ややおっかなびっくりの作業だった塗装ですが
今回は更に多くの色を用いて、何段階かに分けてのドライブラシ塗装を施すことで
より複雑な色の奥行きを醸し出せるように、と心がけてみました――
ボディカラーが焦げ茶一色の怪獣であるだけに、そのカラーリング全体から如何に
「単色のみのベタ塗り」臭を払拭できるかは、やはり大きなポイントだろうな、と。

今回もタバコライオン添加で、全身のツヤは以前以上にガッツリ落とします。
で、そんなマットな質感が色の基調となっていればこそ、両目玉のグロス仕上げも
アクセントとしてより効果的に作用するのではないかと思います。
以上、今回は旧「ウルトラ怪獣シリーズ」版キーラの再リペイントの巻でした。

30年もの長い期間に渡り発売され続けただけあって、ソフビの出来栄えに関しては
けっこう当たり外れの波が大きかったりもする旧「ウルトラ怪獣シリーズ」ですが
そんな中にあってこのキーラは、初期も初期・最初期のアイテムであるにも関わらず
今現在の肥えた目で見ても、実に惚れ惚れさせられる傑作ソフビに仕上がっていて
リリース当時の1983年にコレを手にした時は、かなり感動させられたものです――
ブルマァク版キーラの出来が酷かったもんで尚のこと、ねぇ〜(爆笑)。

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