2007/5/25

富永まい監督 ロングインタビュー 後半 02  インタビュー
F:「ウール100%」の後、映画製作の予定は?

T:「煙突男と風見鶏」http://blog.pyramidfilm.co.jp/maitominaga/works/short_movies/
という実写短編を撮りました。

F:えっ!あれって「ウール100%」のあとの作品なんですか!(註:この時点で、福田はWEBで鑑賞済み)

T:はい、今のところ、あの映画が最新作、です。

F:ものすごくタッチが違う、というか、ドライでシニカルなコメディですよね、あれ。福田、何カットか大爆笑しましたが・・・そうか、「後」なんだ・・・芸域、広いなあ(笑)ある程度予想してたこととは言え・・・・非常に臨機応変というか。富永監督はいわゆる「方法論至上主義」じゃないんですね。

T:自分がどういうタイプの創作者なのか、自分ではよくわからないんですが、
福田さんがおっしゃるとおり、おそらく「方法論至上主義者」ではないと思います。

F:自分が表現したい事を表現するには、どんな「手法」が最も適してるか、を冷静に考えられるんでしょうねえ。発想の基点には、やっぱりビジュアル的なものが多いですか?

T:そうですね・・・まず、なんらかのビジュアルイメージ・・・「ウール100%」でいえば、ゴミ屋敷のニュース映像なんですが、そういうものからシゲキを受けて妄想がはじまって。実は、TVバラエティの「黄金伝説」・・・「よいこ」の浜口さんが、ゴミおばさんと同居するっていう回があって・・・あれは実に参考になりましたねえ。なぜこのおばさんはゴミを拾ってくるのか、というと、やっぱり「寂しい」からなんだ、って言うのが、物凄くよく分かりまして。あの番組には感謝してます(笑)。

F:面白い話ですなー(笑)。でも、例えば、その「寂しい」という感情に拘泥して、単純にセンチメンタルなお話を作ろう、とはならないのが監督の個性ですよね。クールだと思う。

T:物語ができて、その物語を構築していく段階でなんらかのルールを決めたりはします。「ウール100%」でいうと、亀さん、梅さんたちの幼少期は「ドールハウス」で表現しようと決める。決めると、そのルールが物語をまた新しい方向に導き始める…するとルールはルールじゃなくて、物語の中できちんと機能する表現になっていく…というような感じです。いうなれば、イキアタリバッタリ派でしょうか?

F:やっぱり、臨機応変型、というべきでしょうね(笑)。さて、では、まとめのようなそうでもないような質問を一つ。映像作家 富永まいにとって、「譲れない一線」というのはなんでしょう。なんだか抽象的ですが・・・・・・・例えば、「日常的なリアリズムを、自分の映像作品の中であえて表現しようとは思わない」みたいな感じでも結構です。あ、もし「譲れない一線」がないのであれば、ない、でももちろん結構ですが。

T:譲れない一線…う〜ん。強い信念をもって決めているようなことはありませんが…。「自分がいままで見たことがないものを創りたい」という欲求は常に持っていると思います。創作していて何かの選択肢にぶつかったときは、「見たこと無い方」を取るようにはしています。でも、「見たことが無いもの」を表現するには、文化や国籍を超えたしっかりとした骨格をもたないと、ただの自慰行為に陥ることもあるので・・・・実はそのへんのバランスを さぐるのが毎回の課題になってきてます。修行中です。

つづく

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