2008/12/14

映画飲み  映画
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「ギララ逆襲」の撮影監督の、須賀隆さんのご自宅で、持ち寄り映画上映会&忘年会。須賀さんの家の90インチのプロジェクター(すげえ)で見てみたい映画、人に見せたい映画などを参加者が各自持ち寄ってだらだら飲みながら観る、というユルいイベントw。とりあえず始める前に記念撮影してみた。左から映像ディレクターの金沢さん、役者の山本氏、須賀氏、「ギララの逆襲」のポスターやCDのデザインを担当してくれた中平氏。このあと、「ギララの逆襲」や「猫ラーメン大将」の制作プロデューサー塩田氏や、映像作家の佐々木誠氏なども参加、非常にニギヤかな飲み会になった。みんな話好きなので、映画を集中して観るというよりは飲みながら喋っている時間のほうが圧倒的に長く、中平氏や佐々木氏の撮った短編と「屋敷女」「チョコレート」(須賀さんがロンドンから取り寄せたブルーレイ版がこの日届いた)、「徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑」を観たらすでに時間は真夜中。その後もダラダラ飲み、ダラダラ喋りで、結局福田がお暇したのは朝の7時半過ぎでした。みなさん、お疲れさま!

ちなみに。
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「徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑」は1976年、「沖縄やくざ戦争」併映とされた牧口雄二監督の傑作。日本では現在DVD化されていないので、数年前にフランス版を購入した。40分のエピソード2本で構成されていて、1本目は隠れキリシタンを弾圧するサディスト長崎奉行・高坂主膳の話。強烈な拷問シーンがウリの映画で、クライマックスでは、奉行の部下と恋に落ちた隠れキリシタンの女性がタイトルどおり「牛裂きの刑」でバラバラにされる(今見ても十分強烈な描写!)。このサディスト奉行演じる潮路章は、50年代から70年代にかけ東映映画での大活躍したいわゆる「悪役俳優」だが、この映画でのサディストぶりはホントにヤバく、特に、最後の処刑シーンでヒロインがバラバラに裂けた瞬間の「裂けたあああ!!」という歓喜の絶叫はホントにただのキチガイに見え、見事なまでに観客の憎悪を掻き立てる。今、こういう役者さんって、いないなあ・・・。この潮路章の「名(怪)演」のおかげで、観客はこのエピソード最後のナレーションを聞いて素直に愕然とする。「この後、長崎奉行高坂主膳は、邪宗徒取り締まりの功績により大名に立てられた」。メチャクチャに腹の立つ結末。で、腹がたったまま映画は終わってしまう。こういう辛い、というかキツいシナリオも、最近の映画からすっかり消え失せてしまったもののひとつだ。70年代プログラムピクシャー、やっぱりすげえ。
さて次のエピソードは、一転してコメディタッチの「青春モノ」。威勢だけはいいが腕も立たず知恵も回らない主人公と、同じく頭も悪く物事を深く考えない(よく言えば陽気さだけがとりえ)のヒロインとの、どたばた逃避行を描く。憎めない主人公「捨吉」を演じるのはを今は亡き名優・川谷拓三。懐カシス!!川谷氏が売れ始めたころ、池袋文芸地下で彼のシングルレコード発売記念のイベントに出かけ、故・深作欣二監督が嬉しそうにトークしまくっていたのを見たのが昨日の事のようだ(ああ、年寄り・・)。そういえばこの時司会をしていた室田日出男氏もすでに今は亡い。時間は流れまくったねえ・・・。さて、映画の話に戻って。女郎屋相手にサギをしかけたり美人局をやったり、と無計画に悪事を繰り返して捕らえられ拷問された主人公、ついには市中で「鋸引きの刑」に処される。鋸引きの刑とは「さらし者になっている受刑者の首を通行人が鋸で好きなだけ引いてよい」という刑罰で、実在したらしい。受刑者は、両手両足を縛られて箱に入れられ頭だけが外に出ている状態。そのクビの傍らには、それはそれは切れ味の悪そうな「竹で作った鋸」が置いてある。ひー!でもまあ「好きなだけひいてよい」と言われたって、実際には、生きている人間の首を鋸で引きたがる人間なんかそうはおらず、3日後に磔されるのが普通だった、と言う内容のナレーションが入る。ふーん、そうなんだ、じゃあ、ひょっとしたらこのまま主人公は生き延びられる?と甘い期待(まあ、ありえない期待w)が一瞬浮かんだ矢先、酔っ払いがやってきて捨吉のクビをゴリゴリボリボリと、ほんとうに楽しそうに切り落としてしまうのでありました。いやー、ほんとに「オトナ」な映画である。
☆☆☆☆

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福田の知り合いとしては、圧倒的にオトナな須賀さんの本棚w。

2008/12/16  23:50

投稿者:爆じゅん
>既存のTV局システムが崩壊すればなんとかなるかな。
崩壊とまではいかないけど、この不景気のせいで、今、TV局って大変らしいですね〜。
再放送番組も多いし、ゴールデンタイムでもCMが取れないのか番宣で埋めたりしてるし、
大学生の就職希望先としても、今は不人気らしいとか。(時間も不規則で仕事もキツイっていうのが理由らしいけど・・・なんか、若いのにその考え方自体はどうなのよ、、、とは思ふ)
お金がなくても楽しい番組作りができるか、試されるところですね〜
・・・で、面白くなくて視聴率とれなかったら権力から見捨てられる。そして後悔して反省する。
・・・な〜んて、そんな型にはまったみたいな展開にはならない・・・なw

2008/12/16  22:19

投稿者:fukuda
>>どうにかするにはどうしたらいいんだろ

どうにもならんと思います。
変わってしまったものは決して元にはもどらない。
あ、でも、2011年の「地デジ化」で、逆にTVを見ない人が増えて、既存のTV局システムが崩壊すればなんとかなるかな。で、もしそうならなかったら、現在のようなマーチャンダイジングと権力が無自覚に結びついて、すべてはマーケティングの名の下に消化されていく状況にケリをつけるには、いったん世界が滅びるしかないw。

2008/12/16  19:53

投稿者:爆じゅん
>東宝、大映、東映、松竹、日活の5社にはそれぞれお抱えのスターや監督がいて
>明確なカラーがあった。
だそうですね〜
うちの母、染みついちゃってるのか、今でもわざわざ大映の市川雷蔵とか東映の萬屋錦之介とか言いますもんw

・・・で、私の青春時代の映画は、ご多分に漏れず、かなり「角川」・・・。
友達と見に行くっていったら、自然とそうなっちゃってたんですよね〜。
当時はそれなりに楽しんでたけど、他の選択肢もたくさんあったのかなぁ・・・とか思うと、私にはそれだけでもかなり罪。でもちょっとだけ救われたのは、近所の電気屋さんが映画とかライブビデオとかをいっぱい(100本以上はあった!)貸してくれたことかな☆
映画産業が栄えなくなっちゃったのは、大部分がTVのせいかと思ってたんですけど、
そればかりじゃないんですね〜。

>とにかく大量のTVスポットを流して情報操作する
TVでの情報操作はますます酷くなってきてますよね。
私的には、あからさま過ぎて癇に障る時もあって却って逆効果なんですけど・・・(^^;
こうなちゃった状況をどうにかするにはどうしたらいいんだろ・・・・・・

2008/12/16  14:08

投稿者:fukuda
>>各配給会社の映画の特徴って、わかんなくなったことないかしら

これはもう、その通り。
映画産業が十分芳醇な産業で、スタジオシステムが厳然と存在していた頃(もちろんその時代にはその時代の問題があったわけだが)、東宝、大映、東映、松竹、日活の5社にはそれぞれお抱えのスターや監督がいて明確なカラーがあった。福田の世代はその「最盛期」には全然間に合っておらず、映画を浴びるように見ていた70年代には大映はほぼ破産状態、日活はロマンポルノのみ、松竹は寅さんという怪物スターを育てただけ(いくつかの青春映画の秀作は存在したけど)・・みたいなサムーい状態。その中で、次代を担うクリエーターを輩出できたのは、実は「セックスシーンさえあれば、あとの内容は一切問わず!」のロマンポルノを作り続けただった日活と、ひたすら「映画の不良性」を追求し続けた東映だけだった。そして、そういう流れすら、80年代に入って、とにかく大量のTVスポットを流して情報操作する、ブロックバスターで公開する・・などなどのやり方で映画のマーチャンダイジングの方法を一気に革新した「角川映画」に蹴散らされてしまう。とまあ、俺は今の日本映画界の状況を生み出した最大の元凶は「角川春樹」だと思っている。この人、いまだに元気なんで、困ったもんだw。

2008/12/16  8:29

投稿者:爆じゅん
ええ・・・まあ(^^;
1976年が、というより、こういう映画がたくさん上映されてた時代が、ってことですけど・・・
思ったより最近だと思ったのは、たくさん上映されてたっていう話のわりには、私にそういう記憶がないもんで・・・(^^;←自分基準w
でも当時はまだ幼くて、映画は、見るためにわざわざ母に街まで連れて行って貰わなきゃいけなかったから、母がわざと東映の前は避けて歩いて、見せないようにしてたってのは考えられなくもないかな?w
そーゆーことが出きるのも、配給会社直営の映画館がそれぞれあったからでしょうけど。
最近はシネコンだし、各配給会社の映画の特徴って、わかんなくなったことないかしら?私だけ??

2008/12/16  2:10

投稿者:fukuda
>>思ってたより最近

1976年があ???

2008/12/16  1:29

投稿者:PUMITON
スゴイポスターですね〜
小学生の頃〜田舎の町の学校の行き帰りの道ばたにも、映画のポスターの立て看板がたくさんあり〜日本映画全盛のころだったのかしら・・
中には子供の目の毒になるような「H」な物もあり、友達同士きゃーきゃー言っておりました。世の中のんびりしてたんですね〜w

50年代の女性が観にいっていた映画って〜なんでしょw 大川橋蔵、長谷川和郎(誤字かな・・)の時代劇w
ア・・「君の名は」なんてありましたな!
同級生にまちこちゃんが数人います〜w

2008/12/15  21:00

投稿者:爆じゅん
そうなんですね〜。
「牛裂きの刑」や「鋸引きの刑」っていう題材があって作ったっていうより、
エログロを表現するために「牛裂きの刑」や「鋸引きの刑」を材料にしたって感じなのかな・・・。
でもまあそうとしても、最近の、いろいろソフトな表現にしすぎて何にも伝わってこない映画より、
パワーとか心意気みたいなの感じるので、映画の内容には嫌悪感あるけど、映画そのものには感じないのは、自分的にちょっとおもしろいな、とか思ってたりして。
とは言え、やっぱ見れないし「”下世話な映画であって”かつクオリティが高い」ってのは、ご想像通り理解できないけれど・・(^^:

それはそうと・・・
改めて記事読み直してみたら、この映画、思ってたより最近のものなんですね〜
1976年より20年くらい前だったら女性は石原裕次郎とか小林旭とかの日活映画を見に行ってたんでしょうけど(母からの情報)、この頃、女性はどういう映画を好んで映画見に行ってたのかな、っていうのも、ちょっと気になったりしてw

2008/12/15  13:08

投稿者:fukuda
>>作品やクリエイターさんの志

は、けっこう低いと思うよw。この映画、明らかにエログロ見せるのが目的だし、客もそれも見にきてる。この当時の東映は、実録ヤクザものを作り続ける傍ら、明確に「エログロ路線」を邁進してた。これはもう、岡田社長の「映画ってものは不良が見に来るものだ」という信念。だから実際、当時の東映映画は、女性は全く見ない、というのが普通(それでも興行が成り立ってたんだからいい時代w。今は女性客が呼べないと映画はコケる。)でも、「そういう下世話な映画であって」かつクオリティが高い、というのが「映画として」大事。いわゆる「クリエーターの志」云々の話じゃないんだよ。かなり理解しがたいと思うけど。

>>昔大河ドラマの「黄金の日々」で、川谷拓三さんが演じてた登場人物がこれで処刑されてましたなあ。

らしいねw。人生において二度も鋸引きで殺される人って珍しい。さすが拓ボン・・・・
この映画での死に様も実に見事です。

2008/12/15  8:17

投稿者:渡部チェル
>「鋸引きの刑」
昔大河ドラマの「黄金の日々」で、川谷拓三さんが演じてた登場人物がこれで処刑されてましたなあ。

その瞬間のSEがかなりグロくて小学校低学年の子供には相当な破壊力でした・・・

http://cher3.seesaa.net/

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