2007/5/22

ほどほど  ラブフルート

 ある日、旅立った胡桃の長いラブフルートが里帰りしました。息を吹き込むと音のバランスがバラバラでした。自分の作ったフルートが、どうしてこんなことになったのか..しばし戸惑い、あれこれと要因を考えながら、メンテナンスのために手をつける時期を探って来ました。

 そのままではどうしてもまとまらないので、思い切って音程を変更してアプローチすることにしました。いざ手をつけ始めて気づきました。トーンホールがオイルのためにバランスを失っていたのです。息を吹き込むことが乏しいうえに、オイルでの手入れをし過ぎたために胡桃の響きが弱くなっていました。内管のトーンホールの内部周辺にオイルが付着し、音程がばらつき、透明な響きも失われていたのです。

 ややしばらく手を掛け、音程を半度上げて全体のバランスをようやく取り戻しました。過保護という言葉がありますが、まさにそれそのものでした。今回のフルートは、新たなスタンスで依頼者の手に渡るために必要なプロセスを辿ったのだと思いますが、過度の手入れはフルートを駄目にしてしまうことがよくわかりました。

 適度な手入れ。それは全てに繋がる大切なことのようです。
 
 はてさて、旅立ったフルートたちはどんな境遇で過ごしているのだろうか?ラブフルートの名にふさわしい道を辿っていてくれるといいな..と思います。バードとプレートのポジションが生み出す微妙な響きが定まらないまま、だめなやつだと言われていないだろうか..。よわっている子がいたら、里帰りして元気になれるかもしれないな..などと考えながらのメンテナンス作業になりました。
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2007/6/2  9:43

投稿者:ravensho

コメントありがとう!!
旅立った子供たちのこと、お会いした方々のことを時折思い返しながら過ごしていますから、こういうコメントは本当に嬉しいですし、元気をもらえます。本当にどちらも必要なんだな〜と自分のフルートライフでもしみじみ感じています。いつか一緒に笛を吹き交わすときがあるといいですね...

2007/6/2  3:26

投稿者:栗田隆喬

こんばんは。
 2本のラブフルートと旅を続けさせていただいてます、栗田です。ブログでは、はじめまして。
 おかげさまで、自分の内面を見つめるときに欠かせない存在になってます。
 二つの音の個性がそれぞれ違ったアプローチを見せてくれるみたいで興味深いです。これからも大事に(過保護にならないように)吹かせていただきます。

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