2007/9/7

足元を駆け抜ける木の葉  雑感

  ブラックベリーが熟し始めました。ベリー類最後の収穫です。レッスンに来られたりフルートとの出会いを求めて工房に来られた方々が今年もまたブラックベリーを口にする季節になりました。熟してとても甘いものから、見た目は良いけどかなり酸味の強いもの。誰がどれを口にするか...。楽しい時間です。

 小さな木の実が、人々に会話をもたらし、素朴な反応を呼び起こします。口に入れた瞬間、大地と繋がる感覚が呼び起こされます。不思議と体に元気が湧いて来る感じがします。先日食べた方も同じような感想を口にされたので、似たような感覚がするものなんだと思って嬉しくなりました。

 いま外は激しい雨と風に見舞われていますから、たくさんの木の実が落下すると思います。一粒の木の実は、私たちの思いの象徴でもあるのでしょう。人生には夢のように心地よく美しい時もあれば、悪夢のような時も巡ってきますが、それでもその全てが次に待ち受けている時に繋がっている...。

 ラブフルートに息を注ぎ始め、静かに吹き終えるしばしの時の中に、さまざまな意識の流れが波のように起こっては消えていきます。強い意識も、深い悲しみや戸惑いも音の揺らぎの中に溶け込んでいきます。一つの音の流れが、ひとつの人生のように始まり、ひとつの区切りを迎える...

 風と雨の激しかった先日の夜。足元を駆け抜けていく木の葉を見送りながら、夏の暑さが随分遠くに行ってしまったなと感じながらフルートを吹いて過ごしました。気がつくと体はすっかり冷え込んでいましたが風に吸いこまれていく笛の音は不思議な安らぎを連れてきてくれました。
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