2011/2/15

ワタリガラスとラブフルート  ラブフルート

 この時の流れの中で、どうしてもしなければならないと感じることがあります。それは、ワタリガラスに会うことでした。

 HPのブルーレイバンというユニットが夢との繋がりで始まったと紹介していますが、それは夢の中に現れた大きな黒い鳥と関連しています。夢の内容はラブフルートとワタリガラス(大きなカラス)の繋がりを象徴するものでした。

 夢を見たばかりの時は、それがワタリガラスであるとは知らず、単に黒くて大きな鳥と記述していました。その黒くて大きな鳥が、後におそらくワタリガラスのことだろうと知ることとなります。やがて、アラスカの先住民クリンギット族、ボブ・サム氏のストーリーテーリングと映画ガイアシンフォニーの上映会に引き寄せられるように足を運びました。、最初にワタリガラスの独特の鳴き声から始まる映画に出会い、目の前でボブの語るワタリガラスの神話を耳にしました。

 この事と前後してラブフルートと出会い、間もなくアメリカに渡り、フルート奏者カルロス・ナカイのコンサートを聴きに、翌日はカルロスを交えたフルートサークルに参加し、様々な交流をし、幾つか用意された場所でラブフルートを演奏させていただきました。その後、ワシントンD・Cに足を運び、スミソニアン博物館でワタリガラスのはく製とかなり古いラブフルートのレプリカに出会いました。いつか、アラスカに足を運びワタリガラスに会うことになるかもしれないと思いつつ帰国。

 その後、知床博物館にワタリガラスが居る事を知り、足を運びましたが、出向いた時は既にはく製になっていました。真冬には、渡ってくるのでというお話でしたが、連絡はなく、真冬に知床まで車を走らせる機会もなく、時が流れました。

 旭川方面に居る、釧路方面に居ると耳にしながらも、行けば確実に会える保証はなく、結局出かける機会もなく、時間だけが流れて居ました。

 そんな中で、ラブフルートの盗難騒ぎとなり、T/Kさんから、何か助けになる事をしたいとの申し出がありました。その連絡の中に、住吉神社に今年もワタリガラスが来ていますと書いてありました。T/Kさんが居住しているのは小樽。おそらく、小樽に住吉神社というところがあって、そこに渡ってきていると云うことではないか?催事の打ち合わせの時T/Kさんに尋ねると、鳴き声や大きさから、多分そうだと思うけど、ほんとうにそうかと言われると自信なくなるとのこと。誰しも、明言し断言するとなると不安になるものです。

 来客や諸々の予定、天候、時期などを考えると、とりあえず、いま行ってみるしかない。以前、野鳥写真を撮っていた経験から、行って直ぐに見つかる保証はほとんどないと思いつつも、しばらくご無沙汰の大型レンズを取り出し、急遽高速道路を走り、寒空の下、住吉神社に辿り着き、数時間過ごしました。

 寒さをひしひしと感じながらも、熱意と思いの方が勝る、懐かしい野鳥写真時代を思い起こしつつ過ごしました。じっとしているのが耐えられなくなった頃、やや離れたマツの木の上に、ゆったりと止まっているカラスが見えました。300mmのレンズでは、かなり接近しないと確認できそうもないギリギリのところでシャッターを数回切りました。それと前後して、あの声が聞こえてきました。

 映画を通して初めて聞いたワタリガラスの声を、今度は生で聞くことになりました。映画で聞いた声以外の声も聞くことができました。後日、慎重に写真を分析した結果、映っていたのは、確かにワタリガラスでした。

 いまこのタイミングで、ようやくワタリガラスと出会うことができました。

 関西方面で用意されていたラブフルートのワークショップは「北の国からワタリガラスが届けに来たラブフルート」というテーマでした。関西最後のワークショップは、弓弦羽神社(ゆずるは神社)の斜め向かいの家で開かれました。その神社は大ガラスと繋がっていました。このワークショップの会場でプレゼントされた絵本の題名は「ひっこし ひっこし」そのお話の最後は、カラスからの手紙が届いて、良いところが見つかったから一緒に住みませんか?という内容でした。カラスが実に見事に繋がった一日でした。

 関西から戻った翌日、札幌市資料館でのライブ。その二日後、ラブフルートが盗まれたのでした。

 その盗難の事があって、そのために出来る事をと声をかけてくださった方が、ワタリガラスとの出会いへと繋いでくださったのです。どうやら物語は、さらに続くのだと思います。関西に飛んだワタリガラスが、運んで行ったラブフルートが盗まれ、今度は小樽に飛んで行って本物のワタリガラスと出会った。

 この大切な出会いの時の印として、何年も前から、いつか手を付けるだろうと思っていたワタリガラス・カツラの埋もれ木・ラブフルートを仕上げることにしました。夜なべして、音程を調整し、小樽に持ち込み、住吉神社で吹いてきました。(寒過ぎて、指先の感覚がなくなり、翌日も手のしびれがとれませんでした....)

 今は、真っ黒な桂埋もれ木フルートの最終仕上げをし、オイルを塗り、乾燥を待っています。このフルートのために伊賀の里から新しく織られた貝紫の紐が届きました(伊賀で手渡していただいた貝紫の美しい紐は盗難に会いました。それを知って、再び時間を割いて作ってくださった紐です)。

 さらに、数年前の展示会場でみた艶やかで気品のある赤い織物。それと同じように染められた織物で作られた、このフルートのためのケースが待っています。

 日本の固有種、桂の木が長く土の中で眠り、時を経て地上に現れた。その木で作られたレイバン・フルート。このラブフルート本体の先には、ワタリガラスの姿があります。(乾燥が終わり、完成しましたら写真をアップします)

 時を待って、出会ったワタリガラスは時を待っていたラブフルートに姿を変え、美しい貝紫の紐で結ばれ、美しい赤い織物で作られたケースをねぐらにする事になります。

 新しいマイフルートで新しい旅立ちが始まりそうです。

 この流れからすると、どうやらワタリガラスが旅に出たラブフルート達を呼び戻してくれそうな気がします。
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