2006/1/28

楡(ニレ=エルム)のフルート  ラブフルート

2005年10月6日(木)徒然笛日記より転載

この4月には北大の倒木ポプラが比較的大きな
話題になりました

北大のポプラ並木は北海道の一つのシンボルですから
ある意味当然のことだったかと思います

確かにポプラ並木は印象的なのですが
悠然とした風格のある楡には
別の深い印象があります

その楡もあの台風で倒されたしまったのです

エルム会館にポプラのフルートが展示されることになったとき
楡のフルートもありますとお伝えしたのですが
とにかく話題はポプラですからという返答でした

正直、ちょっと戸惑いを覚えました
同じように台風で倒されたのに
ポプラのことは積極的に話題になるけれど
他の樹木は省みられないのかな..と

真っ白な、或いは象牙色のポプラと比較すると
楡は色黒で肌も粗いのです

ポプラは一直線に天に向かって伸びる
楡はゆったりと広く枝を広げる

青年と老賢者といった印象もある

わずかに戴いた楡の樹はねじれやゆがみが強く
フルートになってもらうのは無理かな..と
それでも、もし声が聴けたならと思い
手がけてみました

そこにはなんとも深く静かな
深い森のような響きが聴こえてきました

あまりにも物静かな声なので
そっと耳を澄ませなければ聴き取りにくい声でした

ポプラのような素材の扱いにくさは無いのですが
水分を吸収しやすいためフルートとして手がけるのは
やめたほうが無難なのですが..

話題の中心になりあちこちに出かけるポプラ
話題から離れて静かに歌う楡

ポプラの柔らかく繊細な歌声をかき消すような
一時的な話題はすーっと消えて行き

本当にそれを必要とする人々との出会いが生まれるときを
待っています

そのときはきっと楡の声にも耳を傾けていただけるのではないかな
そう思っています

以前楡のラブフルートを注文した少年は
ポプラフルートを見て
「この色好きじゃない。こっちがいい」と口にしていました

ポプラのラブフルートを待っている方々もおられますが
楡のフルートを楽しみにしている少年もいます

その楡のフルートが今月中には旅に出る予定です
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