2006/5/5

天吹と小さくて大きい人  ラブフルート

 もっともっと短いフルートの続きの書き込みです。実は当方の工房に、虚無僧が吹く「普化宗」の尺八を製作したり、演奏したり、托鉢で回っておられる方が尋ねてこられたことがあります。この「普化宗」とは不思議な繋がりがあります。絵を描き、哲学を愛する知人が亡くなられるとき、何故か「あなたが持っていてほしい」と言われて遺品として所有している笛がこの「普化宗」の尺八でした。

 その後、北海道大学の倒木ポプラのラブフルートのことをNHKが全国放送した時に、それをみて興味を持たれ尋ねて来られた方が、これまた「普化宗」の尺八に深いかかわりのある方でした。
 
 さらに今年はじめに突然かかってきた電話口の方が、やはり「普化宗」の尺八と深くつながっておられるかたでした。さらに今年の春、思いがけず訪問した群馬の弁天村のお向かいにおられた方もやはり、「普化宗」の尺八を作られたり演奏される方でした。

 私がラブフルートとの対話の中で気づいて来た事と「普化宗」の真髄との共通点をどの方も異口同音に口にされたことが印象に残っています。そんな出会いの中で、とても興味を惹かれる笛の話がありました。それは武士が懐に入れて大切にしてきた短い笛があり、とてもか細い音色だが必要に応じて吹いていたものがあると..このお話を聞く以前から「もっともっと短いフルート」は製作していたのですが、いつかこのお話のことを詳しく知りたいと思ってきました。どこかに共通点を感じていたのです。

 その笛は「天吹」・てんぷくと呼ばれていました。細い竹の短い笛で、自分で作って吹くものでした。
薩摩藩だけに伝わるということと、今ではほとんど継承されておらず、わずかに愛好する人たちのグループがあるらしいことがわかりました。

 それにしても「てんぷく・天吹」とは見事なネーミングだと思います。天に向かって自らの行くべき道を尋ねるということでしょう。これはネイティブの短いフルートが天の父に捧げられると言われていることと不思議と繋がるように思えて嬉しく謎めいている所が興味深く思います。さらにもうひとつ気になることがあります。それは、歌口の部分が通常の尺八とは異なって内側にエッジが切ってあることです。これはラブフルートをお持ちの方はお気づきかもしれませんが、やはり内側に向かってエッジがあるのです。

 現在製作中のもっともっと短いフルートが、どこに旅立ってどんな音色を響かせるか想像することも楽しみですし、天吹の由来に思いをはせるのも興味深いと思います。現代社会で生きていく私たちと薩摩藩の武士との繋がりを、笛を吹くという共通した行為の中で気づくかもしれません。
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2006/5/9  13:10

投稿者:ravensho

天吹と武士。果たしてどんな思いで吹いていたのでしょうね..。福岡には7本のラブフルートが旅立っています。さらに一本準備中です。虚無僧のスピリットが新たな姿で動き始めたのかもしれませんね..

2006/5/9  11:47

投稿者:まゆみ

こんにちわ、まゆみです。
ゴールデンウィークが終わり、やっとゆっくり目を通させていただきます。

天吹(てんぷく)、と呼ばれていたんですね。
以前お話に出ていた侍の懐の笛。
ここのところ、とても九州に行きたいなぁと思っていました。

そして、SHOさんの虚無僧からつながった話も必然のような、そんな気がします。
この天吹の話、そのうち、私の日記でも紹介させていただこうと思います。
よろしくお願いします。
では、また遊びに来ます。

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