2015/8/26

「近視眼」というより「勉強嫌い」  教育

台風が来る前に出勤しようと6時前に家を出たが、実際はその頃が一番風雨が酷かった気がする。8時すぎには無風状態で、居室の窓をあけたくらい。台風一過。



日経web版の鈴木幸一氏の経営者ブログを読む。タイトルは『文学部など潰してしまえ? 』
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO90880960U5A820C1000000/?df=2

著者は佐藤氏の以下の文章を引用され、文部省の通知する前提となる「社会的要請」そのものが、知性というものに対する追い打ちのようなもので、短絡的な発想だとしか思えないと述べられている、実に同感である。

 「2015年6月、文部省が国立大学に伝えた通知は、文学部など人文系の学部・大学院に関して、廃止あるいは社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう求めている。経済界、財務省、官邸の意向も働いての要求らしい。(略)だいじなのは、過去につくられた文化は、絶えず新しい読みなおしを加えられることによってのみ生命を保ち得る。対象は古典でも視点は現在にある。そういう場で学生が本当の意味での批判の手続きに熟達するなら、その思考力は応用に堪える。」 佐藤康弘「近視眼」より、

私に言わせれば、いまの官邸やその取り巻き連中が「近視眼」だというよりも、「勉強嫌い」だというのが正確なところ。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/3412/trackback

何故、「勉強嫌い」というのか? 大学で教える内容を一通りマスターすれば即、社会で役に立つというのは実は学生にとってはとても楽なこと。求められる事が既にカリキュラムの中で用意されているということ。つまり試験範囲が限定されることに他ならない。すぐ役に立つ授業とはそういうものだ。


そうした中に自主性や創造性は絶対に生まれない。教科書に書かれていないことに興味を持ち、あるいは教科書で示された解答に疑問を持つことで初めて創造的な学問や研究というのはなされるものだ。学問の進歩とはそれまでの知的体系の創造的破壊のはず。すぐ役に立つ教育からそのようなものは生まれるはずがない。

自主的な勉強がやりたくない「勉強嫌い」だからこそ、すべて用意され、すぐ役に立つ大学教育を求めるのではないか。


それに実際問題、いますぐ役立つ学問や技術などは、20年もたてば役に立たない。
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真面目で育ちの良い若者よりは、乱暴で無礼な若者から、次世代の革命的技術が生まれてきた方が多い。Appleのジョブズ氏も、MSのビル・ゲイツ氏もdrop outだが、その大学から様々な刺激を受けて新しい世界を切り開いた。 StanfordやHarvardから名誉学位が授与された時、期せずして二人とも、

「大学を出ていない私が大学からこのような学位を得られて嬉しい」と語っている。
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http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/2395/trackback

90年代のアメリカ経済の復活の真の原動力は彼らに代表される知的創造者だった。ジョブズ氏やゲイツ氏はもちろん、それに続いた2人の若いGoogleの創始者(1人もStanfordを中退している)をその例に挙げることができるだろう。 
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「役に立つ」授業もいいが、本当に必要なのは刺激を与える場を提供するのが大学の真の役割。文科省自らが、(教員が)教える事に重きを置く教育から(学生が)学んだことに重きを置く教育に重点を代えるべきだと言っていたはずではないか?!
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だとするなら看板だけ「文学部」から他の「ナンチャラ総合学部」などに代えるような姑息な大学改革は成功しないだろう。


たまたまAKTAの修理にメーカーの方が来られていた。
http://www.gelifesciences.co.jp/catalog/1566.html

昔の機械ならある程度修理の真似事ができたが、今の機械は基盤が入っているので我々素人ではお手上げだ。
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そこで事務処理話のついでに聞いてみた、『このような修理は学校でどんな勉強をすれば出来るようになるのか』と。答えて曰く、『大学での勉強は関係ない、習うのは現場』だと。大学での勉強はあくまで基礎と考え方。 「直ぐに役に立つ」知識などは10年たてば役に立たないことのよい例だろう。

基盤が収まった心臓部。

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機械本体

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遠隔操作のPCが不良部分を指示している。曰く、「The connection system is broken」

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