2020/5/25

『世紀の空売り』  お勧めの1冊

『禅の思想』を読み終える。全然記憶になかったが読むうち思い出したここともあるので多分、きちんと読んだのだろう。しかし記録に残していないので記憶にも残っていない。

いずれにせよ、読んだ後に非常に不満に感じた。いろいろな点が挙げられるが、一番気に入らないのは道元の木像の「手印」が彼、道元の書いたとされる「普勧座禅儀」で説明されている作法とは異なることから『正しい仏像に坐相のうえから統一すべき』だと繰り返し述べている点。 

本来、「座禅」そのものが目的ではないはず、所詮方便しか過ぎない。著者自身のべているように『仏典の文句や語句に拘るのは詮無い』 それならば尚更のこと、たかが座禅の「手印」の違いに拘ることこそ修行の道から外れると感じるのだが? 素人が傲慢なことをいうようですが、間違っていますか?



<平時の宰相>
首相の無責任さにこれまでの安倍応援団さえも不満を感じはじめたようだ。私に言わせれば彼のそうした側面は第一次政権を放り出した時点で強く感じていたし、意外でも何でもない。

「お腹が痛いから辞める」のではなく、「オムツをしてでも頑張る」のがリーダーだろう!?と当時憤慨した。実際、中国ではこのコロナ禍の中で医師や看護士はオムツをして頑張った。 それを聞いて、感動する人はいても笑う人はいない。

彼が今回のような非常事態に暴走するかもしれないと感じていた人もいたようだが、それどころか優柔不断に終始した。私からすれば「案の定」。所詮、親父や爺さんの七光で政治家になった人物。「平時の宰相」ならはボロを出すこともなかったかもしれないが、非常時にはむしろ有害。



<空港ピアノ>
コロナ、コロナの毎日、一瞬の清涼剤のような番組。
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『世紀の空売り』
The Big Short; Inside the doomsday machine. By Michael Lewis.
文藝春秋、2010年初版。

この本は正統なサブ・プライム・モーゲージ市場の役者=ロング=住宅価格やローン貸付額(変動金利)の上昇に賭ける側と、異端のショート=債務不履行や市場破綻に賭ける側の攻防の記録である。勿論、リーマンショックを知っている現代の我々からみれば勝負は明らかだが、不思議なことは主流は正統側で異端者はごく僅かしかいなかったという事実だ。それはこうした惨事が正規分布によれば、確率的に非常に低いと考えられたからだが、そもそもベル型分布はしていなかったし、独立の事象でもなかったということだ。そして異端側には巨額の利益が転がり込んだ。おそらく我々の知らないところで現在のコロナ禍の中で同じようなことが起こっているに違いない。

『危機と決断』を読んだ弾みで、リーマンショックで大金持ちになった人たちの話を読んでみようという気になり。この本を選んだ。ノンフィクションだが、小説風で読みやすい。著者自身がこの金融界で働いた経験もあることも強みだろう。

最初のシティーグループのスキャンダル暴露は2007年10月とのことだが、p14 その20年前から実はサブプライム・ローンの問題は度々暴露され問題になったにも関わらず、そこから得られた教訓は『返済できない人には金を貸すな』ではなく、『帳簿には載せるな。組んだローンを、ウォール街の大手投資銀行の債券部に売れば、その債券部が数々のローンをひとまとめにして債権に変え、投資家に売ってくれる』ということだったらしい。何しろ『90年代後半の大失敗を演出したのと同じ顔ぶれだった』p51 ということらしい。

序章と第1章の主人公はスティーブ・アイズマンで金融調査のプロ。彼の部下のダニエルは90年代後半にサブプライム・モーゲージの不可解さに気がついたのは、移動式住宅=トレーラーハウスでの繰上げ返済率が高いことだったらしい。p37 日本ではほとんどレジャー用にしか見ないが、米国では確かにトレーラーハウスに住んでいる人がいた。これは文字通り「動産」で <購入した瞬間から価値が下がる> p38 これは当然だ、何しろ車なのだから。この「繰上げ返済率」というのは実際には強制的な繰上げ返済=債務不履行なのだ。p38 これに関するレポートを出したのが1997年9月、アメリカが好景気とされた時点。p40

ただし、1996年頃までのサブプライム・ローンの65%は固定金利で不当な金利をとられていたが、2005年頃になると75%が最初の2年間は固定金利、あとは変動金利で、文字通り<返済できない人に金を貸すのにいい仕組み>になっていた。p50

こうした債権市場が株式市場よりも優位になり、いち早く債権市場に手を出したソロモンブラザーズが巨額の利益をだすようになり、リーマンショック前には主要な投資銀行のCEOはほとんど債券畑の出身者になったとか。p53
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