今年も残すところ、あと2日間。1年を振り返る時期となりました。この1年は昨年に比べて、体調の変化が大きかったのですが、各地でのたくさんのステージに立たせていただきました。そして、多くの方に、今年も出逢うことができました。ありがとうございました。
どのコンサートも、印象に残っているのですが、ベスト3を挙げるとすると、以下の3公演です。
@6月24日開催
「にほんのうた 四季のうた 〜なつうた編〜」
(千葉市美浜文化ホール)
ピアノは須江太郎さん、ソプラノは西由起子さん。音楽家として憧れ、尊敬しているお二人との共演、人としても大好きなお二人なので、公演が決まった時から、楽しみにしていました。でも、ちょうど、この公演の直前に、西さんの最愛のお父様がお亡くなりになりました。そんな中で迎えたコンサート。「西さんを、二人で支えようね。」と須江さんと話していましたが、その必要はありませんでした。西さんの、あの素晴らしい、あの日の演奏は心に焼きつきました。そして、ちょうど、私の誕生日でもりました。生涯、忘れることのできない贈り物を頂くことができました。
A10月2日
「奇跡のピアノに ひきよせられた 二人の芸術家」
(仙北市角館町 平福記念美術館)
日本画家の細川良治さんが描いた、私をモデルにした作品のお披露目と、私のコンサートでした。今年初旬、入院中だった細川さんが、偶然、私を特集したテレビ番組をご覧になり、退院後は、何度も私のコンサートにいらしていただき、デッサンをされました。
主催してくださったOtoを楽しむ会の皆様をはじめ、地元の方々の気持ちが、あれ程、強烈に伝わって来て、私自身の力が、あんなにも引き出されるなんていう体験は、滅多にあることではありません。このコンサートの2日前に、病気の転移と進行のことが判り、正直、気持ちが揺れていましたが、声の調子は、魔法でも掛かったかのように最高に調子がよかったです。ピアニストの和田朝美さんとの初共演でした。
B7月3日
「佐野春子ピアノ教室 つぼみ会 発表会」
(秋田市アトリオン音楽ホール)
恩師、佐野春子先生に伴奏をしていただき、「見上げてごらん 夜の星を」を演奏したことです。神のように崇めているお方の傍に、こんなにも近付けて、同じ舞台に立って、同じ呼吸で、同じ曲を演奏できたこと、一生の自慢になります。来年も9月にホールを予約したから、発表会で歌ってねと連絡がありました。まだまだ、勉強しなさい!ということなのね。
そして、1月に亡くなられたKさんのお通夜での演奏。あの日から、私は自分の存在意義というものを自覚するようになりました。どんな人が私のことを必要としているか、そして、どんな人のために私は生きていったらいいのか、考えるきっかけになった出逢いでした。
来年、一年を振り返ったとき、今年と同じぐらい、どの公演をベスト3にするか、頭を悩ませることができるような演奏活動をしたいと思っています。