ダフネの語源は ギリシャ神話に登場する人物と月桂樹からきているようだ、お店の前に月桂樹の鉢植えが3個あったのもそのためだろう・・
さて、田舎モノの私が 東京の、それも新宿でバイトを始めた・・遅番だけのはずが、予備校サボって、早番(朝9時から夕5時)に入るようになった、それには理由があった。
僕が入店するのとほぼ同時に、九州から新宿のアナウンス学校に来た同じ年の女の子が入ってきたのである。
名前は・・・
W山 Y子ちゃんだ・・
とっても朗らかで働き者、いつも笑顔で ちょっぴり九州弁で話すその子はお店の人気者になった。ダフネには他にも数人の女性がいた、日本女子大が二人、東京女子大が一人・・どういうわけかこの子達には全然・・関心がなかった。お嬢様だったからだろうか・・
出番表を見て W山さんが入っている日に自分の名前を書く・・9時開店の場合、8:30ころ行けばいいのだが・・8時には店に入り開店準備をする。
W山さんと二人っきりの時間を作りたいからだ
なんていうんだろう・・朝の目覚めの早いこと・・楽しくてしょうがないのである。
その頃、余り強くなかった酒をお店の仲間と飲む機会が多くなった・・近所の居酒屋で・・バイト代を持って飲むのだ・・つまみは
チギリキャベツ 一皿100円
ちぎったキャベツにマヨネーズがかかっているだけだ・・
酒は焼酎の水割り・・・一人1500円くらいで 酔っ払う
話す内容はもっぱら”ダフネのマスターの悪口”先輩達と文句たらたらいいながら 夜な夜な飲み明かすのだ、終電で だれかのアパートに移動する。
あの頃よく行ったのが、中野のマモルさん邸、荻窪の久田(茨城出身)邸、そして我がてんちゃん邸だ・・でかい男が数人 風呂も入らず雑魚ねをする・・・今思えば 酷いもんだ。
そして翌日 バイトのあるやつは・・出かけて行く。
そんなことを繰り返しているうちに先輩達がこんなことを言った
「おい、てんちゃん(違うけど)おめ〜W山さんのこと好きだろう?」
「え・・なんで・・そんなことを・・?」
先輩:「見てればわかるさ・・おめ〜バカか」「こんどさ〜俺達が段取りするから映画見に行こうよ・・W山さんも一緒に」
「そこでおめ〜あのこに言えよ・・スキだって」
こうして・・男二人・女二人で歌舞伎町に映画を見に行くことになった・・なんの映画を見たかは まったく覚えていない・・映画の内容なんてどうでもいいのだ・・少なくともNRMではないことは確かだ・・おれはこの日
告白
をするのだから・・・
(てんちゃん 桜上水のホームに立ちすくむ)につづく

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