2005/8/29
私が今回の旅行で使ったのはミュンヘン経由のルフトハンサで、コペンハーゲン・ミュンヘン間は共同運航のSASだった。
このコペン−ミュンヘン間は食べ物と飲み物(コーヒー、紅茶も)が有料で、スチュワーデスが何クローネになります、とやりながらサーブ。安売り便だったらわかるけれどSASが?と少し驚く。 コペン−ミュンヘン間は1時間45分程度。こんなことを東南アジアでやったらみんな怒るだろうと思うが、スカンジナビアの人は食べ物に対する執着がないのか暴動が起きる気配はまったく無く、ほとんどの乗客は機内食は買わずに済ませていた。私はというとマルメからコペンハーゲンに行く電車を一本逃してしまい、次の電車が来る前に駅のスタンドでフェタチーズ入り焼きサンドを買って食べていたので幸いお腹は空いておらず、暴動は起こさなかった。
さて、ところかわって私とM子がタイからマレーシアに戻るTG(タイ航空)の機内にて。
私はどういうわけか飛行機に乗りこんでしばらくすると睡魔に襲われるという癖があり、この時もはっと気がついたら飛行機はとっくに離陸し、食事が目の前に置いてあった。
「たいへんなものを見た」と隣のM子が真剣な顔で言う。
「えっなに?」
「スチュワーデスが機内食打包用の袋を配っていたのよ!」
「打包(ダーパオ、と聞こえる)」というのはマレーシアの華人の食堂や屋台で麺や「経済飯」(おかずとご飯)などを持ち帰りたい時に言う言葉で、「包んでください」という意味。(KLの華人の共通語は広東語だがこれは違うらしく、香港の屋台で打包というとぎょっとされる由。)マレー語でbungkos(ブングス、と聞こえる)と言ってもtake away(テカウェッと聞こえる)と言ってもよい。スープ麺の打包を頼むとちゃんと麺がのびないようにスープと麺と薬味を別々にビニール袋に入れてくれるし、ジュースやアイスコーヒーもビニール袋に入れて先を器用にしばってストローをつっこんで出してくれる。タイでも事情は同じである。
とにかく、いくら何でも機内食の残りを打包するための袋があるわけがないだろう。「それ、ゴミ袋を配っていたんじゃないの?」と言ったのだがM子は違う、ちゃんとしたTGのロゴのついたきれいな袋だった、と言う。彼女の話ではスチュワーデスが当然のような顔をして一枚ずつその袋を配り、お客も当然のようにそれに残った食べ物を詰めていたのだそうだ。中には余っている機内食を持ってくるように命じてその中身を打包袋に全部詰めていた人もいたという。
「すごい。さすがはTG!!」とM子は感激している。しまった。今回の旅行でのハイライトを逃してしまった。
KLのおかずやさん。好きなおかずを指差して打包してもらう。


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