
■皆様、ご無沙汰しております。仕事が忙しくなり、週末も出張が続き、更新する余力がなかったため、このようなことになってしまいました。どうか、ご容赦ください。せめて、「一週間のご無沙汰でした」ぐらいにしたいのですが、いやはや…、なかなか…です。
■今回は、予告させていただきました通り、「地域づくりを支援することの意味」です。先月末に岩手県二戸市で
NPO法人カシオペア連邦地域づくりサポーターズにより開催された「第7回地域づくり助成事業公開審査会」について報告したいと思います。この地域づくり助成事業については、
こちらをご覧いただきたいと思いますが、簡単にいってしまえば、「『地域づくり』の芽を育てる活動や新たな発展・展開を目指した活動を民間主導(NPO)で助成していく仕組みであり」、どの団体にどれほどの助成をおこなうのか、それを「公開審査会」で決定するというわけです。私は、この審査会の委員長をしています。
■トップ写真、「三浦哲郎文学を読む会」(代表・沖野覚氏)によるプレゼンテーションです。こちらの団体、参加団体中最高点を獲得し、満額30万円の助成を受けることになりました。
■この団体の活動目的については、すでにエントリー「
座敷童子の里の地域づくり」でもご紹介しましたが、金田一温泉を三浦哲郎文学ゆかりの地として情報発信することで、地域づくりに役立てていこうという点にあります。昨年は、「三浦哲郎文学散歩in金田一温泉」というイベントも開催されました。多くの方が金田一温泉を訪れ、会が作成したシオリとマップをもとに、三浦文学作品に登場するゆかりの地をひとつひとつ巡るとともに(ガイド付き文学散歩)、朗読会やコンサートも開催されたようです。三浦文学という地域資源、金田一温泉、そして豊かな田園風景、これらをうまく繋いでくことで、通常の温泉旅行とは異なる、付加価値のついた面白いツーリズム(文学+温泉+グリーンツーリズム)を展開していくことを目指されています。
■今年度は、「『ユタとふしぎな仲間たち』読書感想文コンクール」と「三浦哲郎文学体感バスツアー」の2つを柱に活動を展開されていくようです。詳しくは、
「三浦哲郎文学を読む会」のブログのエントリー、「
助成事業公開審査結果報告」・「
読書感想文コンクール準備会開催」・「
読書感想文コンクールの準備-2」等をご覧いただければと思います。二戸市教育委員会や二戸市役所、金田一温泉協会、地元の書店、IGRいわて銀河鉄道などとも協力関係(協賛等)を築きながら、少しずつ前進されているようです。年度末の最終報告、多いに期待しています。

■劇団四季では、「ユタと不思議な仲間たち」を全国各地で公演し、学校を経由して254,000人の子どもたちを招待するようです。劇団四季の公演をみた方たちのなかで、実際に「ユタと不思議な仲間たち」のモデルとなっている金田一温泉に対する注目度が高まってくると、「『ユタとふしぎな仲間たち』読書感想文コンクール」、大いに盛り上がるのではないかと思います。個人的なことを書きますと、私の「ユタと不思議な仲間たち」の経験は、昔、NHKで放映されていた「少年ドラマシリーズ」のなかのものです。ペドロ役は佐藤蛾次郎さんでした。ですので、劇団四季というと少しイメージが違うんですけどね…。でも、劇団四季も見てみたいです。
■さてさて、この「地域づくり助成事業公開審査会」、今年度で7回目になります。もう、7年も続いてきたと思うと、なんだか感慨深いものがあります。しかし、同時に、もう一度「地域づくり助成」の意味を、この助成事業を始めたときの「志(こころざし)」のようなものを再度確認しておく必要もあるでしょう。そもそも、この助成事業の資金は、行政(二戸地方振興局、4市町村)からの補助金、地域住民(一般会員、賛助会員)、民間(企業、法人賛助会員)からの会費でまかなわれています。つまり「公共的なお金」だということです。そして、この「公共的なお金」をもとに助成することで、「地域コミュニティの課題解決を志向する取り組みや地域資源を活かした独創的な地域づくり活動」を支援していくことが、この助成事業の目的なのです。「もう少しだけ活動資金があったら、私たちの地域づくり活動も、もっと花開くのにな〜」。この地域づくり助成事業は、自ら努力して地域づくりに取り組んでいる団体が、次のステップに成長していくことを後押しすることに目的があるのです。
■ですから、活動助成を申請される団体の皆さんには、それぞれの団体の活動を通して、自分たちの得意な活動を通して、地域の人びとを元気にするとともに(地域への気持のあり方に変化を与える=「やればできるな〜自分たちだって」)、地域社会のもっている可能性や本来的な力を表に引き出していくことが求められているように思うのです。活動自体は、そのような最終的な目的にいたるための手段であって、目的そのものではありません。また、助成金のもととなっている補助金や会費を出している行政や地域住民、民間企業の皆さんに対しても説明責任があるわけです。さらに、いつまでも助成金に頼るのではなく、少しずつ自律した活動ができるようになっていくことも、同時に期待されています。
■こうやって書いてしまえば、「そんなの当たり前じゃないか」とお思いになるかもしれませんね。でも、これがなかなか難しいことなのです。短い時間で説得力をもったプレゼンテーションをされる団体とそうではない団体に差が生まれてきます。助成を申請される団体の活動は、それぞれに社会的に価値を持ち尊いものですが、「地域づくり」に具体的にどのように貢献できるのか、そのあたりが明確でない団体、あるいはうまくプレゼンテーションできない団体は、当然のことながら評価が低くなってしまうのです。今回、評価が高くなかった団体も、これに懲りず、どうか再チャレンジしていただきたいと思います。

■「公開審査会」ですので、審査員は、公開の場で、それぞれの団体のプレゼンテーションに対して得点を出していきます。すぐ上の写真は、点数を集計する直前のものです。どの審査員が、どの団体にどれだけの点数を出しているのか、明確になります。じつは、このときが、審査員は一番辛いわけです。会場に集まった人びとの視線が背中に突き刺さるような思いがします。そういう意味では、審査員も審査されているのかもしれませんね。
■「三浦哲郎文学を語る会」のように高得点を獲得されている団体は、この「地域づくり助成事業」の趣旨をよく理解し、わかりやすいプレゼンテーションをされている団体です。それに対して、得点が高くない団体は、そうではない…ということになります。そのあたりのポイントについては、この審査会のあとでひらかれる交流会で、他団体からアドバイスをもらったりすることが大切になってくるような気もしています。「地域づくり」とは何なのか、自明のようでありながら、意外に難しい問題なのです。将来的には、「地域づくり助成事業」のあり方も、「地域づくり」のノウハウを一定程度蓄積した団体と、はじめて「地域づくり」活動に取り組む団体とにわけて支援していくことも考えられるかもしれません。

■この写真、お馴染みの方が登場されています。マイクをもってスピーチされている方、一戸町「どんぐり村」の村長、赤屋敷信一さんです。3年間連続して活動助成を受けて、「卒業」されました。信一さんのスピーチは有名です。いつも、会場は笑いの包まれます。信一さん、ご苦労さまでした。どんぐり村については、以下のエントリーをご覧ください。
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2つの『森』の思想(その4)『どんぐり村』」
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2つの『森』の思想(その5)『続・どんぐり村』
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めざせ、カシオペア連邦の大地!!
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岩手日報記事「自家製シルクがお出迎え」

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