昨日の午前中に家を出て、瑞牆山荘先の駐車場に車を入れた。三連休とのことで、下の駐車場も一杯で、道路端に車が並んでたよと、三重からきた男性が言っていた。次第に車は無くなり、六台になった。夜、一時、寒くて目が覚めた。外に出ると、満天の星が光っていた。使わないだろうと思っていた寝袋を出し、潜り込んだ。

●16日夕方の駐車場●
賑やかな声がして、目が覚めた。まだ、四時半である。二人の男性が、林道へと歩いて行った。稲荷寿司を口に入れ、支度をして、歩き出す。熊注意の看板が有り、鈴を鳴らして歩いていく。樹林の中を30分も歩くと、富士見平に着いた。小屋の入口で支度をしている男性がいる。

●懐かしい富士見平小屋●
休まず、小屋の脇を通り、石のごろごろした道をしばらく歩くと、瑞牆山との分岐になった。ここで、一服する。木々の間に、瑞牆山の岩が見えている。小川山への道へと歩き始めると、木々の切れ間から、荒々しい瑞牆山が現れた。

●瑞牆山●
細い道を歩いていく。間もなく沢に下る。水が実にうまそうだが、水はたっぷり持っているので、先へと進んでいく。

●天鳥川の流れ●
薄暗い樹林帯の中を、テープを追いながら歩いていくと、やがて、広い場所になった。(八丁平)である。右が、大日岩方面である。右膝が痛む。何処かで捻ったようだ。どうしょうか、迷ったが、左に曲げなければ、痛みはそれほどでないので、小川山へと登り始めた。少し歩くと、岩が出てきて、膝を使うようになり、かなり痛む。これまでして、登る山だろうか、などと思いながら、少しずつ、登っていく。急な岩の間の上りが終わると、勾配は緩くなり、一休みする。

●樹林帯の歩き●
持ってきた冷たいトマトが実に美味かった。木々の中を通る風が気持ちいい。しばらく樹林帯の中を歩き、やがて、少しのきつい上りが終わり、大きな岩の上に立つと、超一級品の展望が待っていた。

●朝日岳と金峰山●
懐かしい山並みが眼前に聳えている。甲武信岳も見えている。大弛峠から両門ノ頭まで歩いた稜線が懐かしい。今日の樹林帯の歩きと似ている感じである。遠く、南アルプスも見えている。あの大きいのが甲斐駒ケ岳であろうか。八ヶ岳の山並みも見える。凄い眺めである。

●瑞牆山と南アルプス●
しばらく景色を眺めてから、再び樹林帯に入り、足の痛みをこらえながら、登っていく。やがて、木々に囲まれ、展望のない、『小川山』山頂に登り着いた。空は真っ青で、周りの木々の葉が、キラキラ光っている。石に腰を下ろして、足をさすりながら、しばらくのんびりとした。

●小川山山頂●
八丁平まで戻り、さてどんなものかと、倒木に腰を下ろして考えた。涼しい風が吹いてきて、気持ちがいい。辺りを歩き回ってみた。ゆっくり行けば、なんとか歩けそうである。しかし、次第に上りがきつくなり、大岩が次々と現れ、足の痛みが出てきた。崩壊地を過ぎると、大きな岩に出た。

●崩壊地から見た、鷹見岩●
ここからの眺望も素晴らしく、瑞牆山から小川山の山並みが見える。西には、これから立ちたい鷹見山が見えている。ザックを下ろして、岩を登り始めたが、足に踏ん張りが利かないので、諦めた。

●大日岩からの瑞牆山と小川山●
急な斜面を下り、大日小屋を過ぎると、やがて、道標の立つ、鷹見岩分岐である。倒木を潜ったり超えたりと、細い切り開きを登っていくと、大きな岩の下に登り着いた。岩をよじ登ると、ここも素敵な展望台だった。山頂に三角点が据えてあった。

●大日岩と金峰山・鷹見岩山頂より●
八ヶ岳も見える。少しの間、爽やかな風を受けながら、展望を楽しんだ。アクシデントはあったが、なんとか、予定のコースを歩けた事に、満足の気持ちが、ヒシヒシと湧き上がってきて、清々しい気分になってきた。痛いが、いい歩きだった。

●鷹見岩三角点と八ヶ岳●
【今日のつぶやき】
素晴らしい展望に会えて、満足、満足!
しかし、足の痛みをおして、よくも歩いたものだ。もし歩けなくなったら、どうしたろうか?
単独行者の事故が一番多いと統計に出ていた。若くはないんだ。無理はいかん! 反省しなくては・・・・。

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