前回、愛宕山から尾根を歩いたが、時間切れで退散。今日も出かけるのが、午後になってしまい、何処に行こうかと迷ったが、とにかく行ってみようと、蓬莱山に向かった。途中、水汲みの車が、何台も止まっていた。クネクネと山間を走り、やがて、〈関係者以外立入禁止〉の看板の立つ手前、左側の駐車スペースに車を止めた。

●立入禁止の看板の立つ道路●
車からおりて、地形図を見るが、行こうかどうしょうか、まだ迷っている。辺りの様子だけでも見てみようと思い、支度をして、道路を歩き始める。大戸川の流れが、涼しそう。白い飛沫を目で楽しみながら歩いていく。

●大戸川の流れ●
ヒメジオンが咲いている中に、トリアシショウマが一本だけ、ひっそりと咲いていた。やがて橋を渡ると、広い場所に出た。〈作原西沢駐車場〉と〈作原自然環境保全地域〉の二つの看板がある。

●作原西沢駐車場●
右側に作業道がある。木に〈伐採中・立入禁止〉の紙が付けられているが、作業は終わって、今はやっていないようである。伐採中であれば、作業道がけっこう上の方まで続いている筈である。地形図を出して確認、ここから、856mピークまで登り詰めることにした。

●伐採中の作業道へと入って行く●
作業道はジグザグに続いている。これはうまくいけば、などと思いながら進んでいく。しかし、尾根まで届かず、遂に作業道は終わってしまった。

●作業道●
伐採され、そのままになっている倒木の散乱した急斜面に取り付いた。足を置いても滑るし、倒木が邪魔する。汗が落ち始めた。

●急斜面の登り●
必死で登っていくと、やがて、小尾根上に出た。休まず、北へと尾根を登っていく。踏み跡があり、テープも付いている。これなら着けるかもしれない、後は、時間がどれくらい掛かるかである。

●小尾根を進んでいく●
テープと薄い踏み跡を追って行く。しかし、けっこうきつい斜面が続く。汗を拭き拭き登って行く。やがて、856mピークに登りついた。尾根上には、はっきりとした山道が続いていた。喉を潤してから、広い尾根を歩き始める。

●尾根上の道を行く●
ここから、約100mの登りである。少し下り、緩く登り返していく。細い岩混じりの尾根を過ぎると、気持ちのいい広い尾根になった。

●広い尾根●
時計を気にしながら歩いていく。急になった斜面を登って行くと、広いピークに出た。三角点が見えないと思いながら進んでいくと、杉の木の影になっていた。なんとか辿り着いた『陣地』山頂には、『陣ノ手』と書かれた山名標識が付けられていた。木々の中、展望はない。パンをお茶で流し込み、早々に下山をはじめる。前をのっし、のっしと歩く動物がいる。立ち止まって見ていると、熊のようでもあるが、どうも歩き方が、猿のようである。すぐに藪の中へと消えていった。それにしても、大きな図体だった。

●『陣ノ手』の山名標識●

●陣地山頂にて●

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